脳の機能と心と体の健康Congnitive Behaviour Therapy

乗物恐怖症の行動実験例2

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乗物恐怖症の行動実験例2

   精神疾患を抱える方が最も不安に思うことの一つに、『自分だけ人と異なった特殊な病気を持っている』ということがあります。 このように考えてしまうと、家族や友人にも打ち明けられず、孤立感・孤独感を抱いて引きこもってしまいます。 このような対策としては、自分で調査するのが最も有効な方法でしょう。 ただ、家族や友人に調査するには、自分の症状をさらけ出す必要があるため勇気が要りますし、また人数も限られてしまいます。 そこで、mixiなどのSNS(Social Networking Service)を活用して調査するのが良いでしょう。
   例えば、mixiの中には、 『心の病を知りたい伝えたい(15,438人)』、 『パニック障害 こころのふれあい(4,780人)』、 『社会/社交不安障害(SAD)友の会(5,429人)』、『全般性不安障害(GAD)(2,725人)』、『強迫性障害(1,562人)』(人数は2011年4月4日時点のメンバー数)など、 同じような精神疾患で悩んでいらっしゃる方のコミュニティが多数あり、メンバー同士で活発な意見の交換が行われ、 同じような境遇の方から情報をもらうと、心が落ち着くというコメントが目立ちます。 mixiの中であれば、現実の生活とは離れている世界の中ですので、心を開きやすいと思いますので、積極的に活用して調査してみましょう。 ただ、注意すべき点は、全ての情報が正しいとは限りませんので、あなたが注意深く選択する必要があります。
   ここでは、乗物恐怖症という不安障害を抱える方の、SNSの調査を活用した行動実験記録例をご紹介しましょう。
表1 乗物恐怖症の方の行動実験記録例2
記述項目 あなたの記述欄
1.問題を記述する 電車やバスに乗ると、心臓の鼓動が激しくなり、このまま動けなくなってしまうのではないかと不安になり、めまいがしたり、吐き気がして、座り込んでしまう。 このため、電車やバスに、一人で乗ることができない。 心臓病あるいは他の悪い病気と思い、病院で検査してもらったが、異常は見つからず、心療内科を受診するよう言われた。 最近では、一人で外出するのも怖くなってきた。
2.仮説を立てる 心療内科で乗物恐怖症と診断され治療しているが、症状は良くならない。 他の人は、電車やバスで普通に通勤している。多分、他の人は皆、不安を抱いても私のようにはならないようだ。 やはり、私は肉体的な病気じゃないかと思う。
確信度 80%。
3.代替仮説を立てる 心療内科で乗物恐怖症と診断されたのだから、肉体的な病気ではなく、心の病に違いない。 他の人も私と同じように、不安になると、心臓の鼓動が激しくなったり、めまいがしたりという肉体的な感覚の変化が起こるはず。
確信度 40%。
4.仮説の検証方法 SNSのコミュニティで新たなトピックスを立て、『同じ症状の人はいないか?』と質問してみる。 一人や二人くらいは同じような症状を持った人がいるはず。
5.実験結果 SNSで質問した結果、数日の間に、同じような症状の方10人以上から、 『不安により心臓の鼓動が激しくなり、めまいがする』、『不安により泣いてしまう』、「不安により叫びたくなる』など、という情報が得られた。 それだけではなく、認知行動療法で治療して改善したとか、複数の薬を飲んで悪くなったいう情報も書き込まれた。 その中の数人は、失神し倒れて怪我をしたなど、私よりも重い症状の方もいた。
6.実験結果の分析 まだ、完全に肉体的な病気ではないという確信は持てない。 しかし、私と同じように、人は不安により、心臓の鼓動が激しくなったり、めまいがしたりという肉体的な感覚の変化が起こるという確証は得られた。
仮説の確信度 20%、代替仮説の確信度 100%。
最終更新日:2011年4月4日

  

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