強迫性障害の方自身が、自分では脅迫行為に対する無意味さ・異常さを感じていますので、
家族や周囲の人に知られると、自分が異常だと思われることを恐れ、自分の中に閉じ込もってしまうことが多いようです。
このため、強迫性障害の発見はかなり難しいのが現状です。
治療法は、一般的な
不安障害の予防法・治療法と同じです。
強迫性障害の患者さんの約1/3が、うつ病やパニック障害などの他の精神疾患を合併することが多いと言われていますが、
これは、
うつ病の治療が難しい理由で述べたとおり、
日本の心療内科独特の悪習慣である『多剤療法』がその主因であると考えられます。
ご家族の方ができるだけ早期に発見してあげ、異常ではなく病気ですので、
行動認知療法(CBT)で治療すれば症状は改善するという、正しい認識を持たせてあげて下さい。
強迫性障害は、几帳面・融通が効かずに生真面目という本人の性格や強い信念に依然する部分が強いですので、治療には時間がかかります。
強迫性障害の方は、自分で脅迫行為に対する無意味さ・異常さを感じていますので、患者さんに対して『そんなことをしても意味がない』とは決して言わないよう心がけてください。