低い耐欲求不満思考とは
低い耐欲求不満(Low Frustration Tolerance)思考とは、自分が我慢することができない物事を、直ちに『我慢できない』と片付けてしまう思考です。
欲求不満の耐性が低いため課題への集中力が持続せず、
学習障害(Learning Disorders: LD)や注意欠陥・多動性障害(Attention Deficit / Hyperactivity Disorder: AD/HD)と診断されるケースも多いようです。
幼少期にはこのような特徴が顕著に表れる方も少なくはありませんが、成長に伴い低い耐欲求不満は克服される傾向にあります。
低い耐欲求不満の例を以下に示します。
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夏休みの宿題など、すぐには解決できそうに無い難しそうな課題に直面すると、いつも『今日はやる気が出ないので明日にしよう』と取り組みを伸ばしてしまいます。
そして、締め切りギリギリになると、仕方なく取り組むことになりますが、付け焼刃ではいいものができる訳はありません。
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電車やバスなどの乗物で発症する乗物恐怖症の方は、車内で起こるかもしれないパニック発作に対する恐怖や不安が先行して、
電車やバスで外出することが難しくなります。
外出することにより、『怖い』、『私には我慢できない』という低い耐欲求不満思考が先行してしまうと、
外出すること自体に不安が募り、ますます自宅に閉じこもってしまいます。
低い耐欲求不満思考の阻止方法
低い耐欲求不満を克服するには、家族や友人の協力を得るにしても、最終的にはあなた自身が強い心を養う以外にはありません。
以下のような方法で、徐々にあなたの欲求不満耐性を強化するのが良いでしょう。
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やっかいな事でもこなせるよう自分自身を奮い立たせる ・・・
つまらないと思うことでもコツコツと取り組んで、納期より前に着実に完了させることが重要です。
このためには、『やる気が出ない』時でも、自分を奮い立たせて課題を着々とこなせるようトレーニングするようにしましょう。
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自分には得体の知れない不安に立ち向かう能力があることを何度も自分に言い聞かせる ・・・
あなたは、今まで『もう我慢できない』と感じることに対して立ち向かったことがどの程度あるでしょうか?
立ち向かったことがあまり無いという方は、あなたが不安に思ったり恐れていることに対し、『自分は立ち向かう能力がある』と言い聞かせて下さい。
いきなり自分ひとりで立ち向かうのは難しいかも知れませんので、家族や友人の協力を得て、少しずつ立ち向かえるように努力しましょう。
『もう我慢できない』と言葉に出してしまうと、不快感・不安感が増大するばかりか、本来あなたが持っている不快感に立ち向かう能力を低下させてしまいます。
少し頑張れば立ち向かえることであったとしても、あなたが『我慢できない』と思ってしまうことにより、圧倒されてしまい何もできなくなってしまいます。
少しずつ勇気を奮って取り組んで行きましょう。