個人化思考とは
個人化(Personalising)思考とは、良くない出来事が起こったときに、何でも自分のせいにしてしまう思考方法です。
良くない出来事の本当の発生原因を見逃してしまうばかりか、必要以上に罪悪感を感じてしまいますので、対応策も十分に取れなくなってしまいます。
以下、個人化思考の例を示しましょう。
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チームで取り組んだプロジェクトが失敗した時、あなたならどう考えるでしょうか?
個人化思考の方なら、『私のせいだ』と自分だけの責任のように感じてしまい、傷つき、必要以上に罪悪感を感じてしまいます。
このため、失敗原因の冷静な分析や対応策の立案が困難になってしまいます。
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あなたが会社で友人に会いましたが、友人は『やあ』と言っただけで足早に立ち去った時、あなたならどう考えるでしょうか?
個人化思考の方なら、『彼は明らかに自分を避けていた。彼を傷つけたのは自分のせいだ。』と思い込み、罪悪感を感じてしまいます。
個人化思考の阻止方法
個人化思考には、自分が議論の中心とならないよう、以下のような方法で対峙するのが良いでしょう。
- 事実を基に冷静に分析する ・・・
プロジェクトが失敗したケースでは、失敗したという結果にのみ注目し過ぎです。
失敗した原因が内的な要因によるものなのか、あるいは外的な要因によるものなのか?
各メンバーのどの部分が弱くて失敗したのか、あるいは指揮・命令系統の乱れにより失敗したのかなど、冷静に分析して次のプロジェクトに活かしましょう。
もし、あなたがプロジェクトリーダーであり、指揮・命令系統の乱れにより失敗したのであれば、あなたは十分反省・分析する必要があります。
しかし、必要以上に罪悪感を感じてしまっては、何もできなくなってしまいます。
- 他の選択肢を探す ・・・
会社で友人に会ったケースでは、原因が自分にあると直結して考えるのは飛躍しすぎです。
彼は急いでいたのかも知れないし、上司にしかられて落胆していたのかも知れません。
自分に直結しない、他の原因を探してみましょう。
個人化思考の方は、自分中心に物事を考えすぎる傾向があります。
冷静に、かつグローバルに考え、自分に帰結しない説明を考えるよう心がけましょう。