毛根と髪の毛の構造
毛髪は、頭皮の表面から外に出ている毛幹と頭皮表面の内側にある毛根に分けられます。
我々が髪の毛と呼んでいるのは毛幹の部分です。
髪の毛自体に治癒能力がありませんので、毛幹が一度傷つくと治りませんので、髪の毛は優しく扱いましょう。
また、抜け毛の原因は毛根にあります。
毛根ケアが不十分だと、毛根が閉塞し、
髪の毛のヘアサイクルが乱れ、
抜け毛が増加します。
抜け毛が気になる方は、まず毛根と髪の毛の構造を理解し、正しく対処することが大切です。
毛根の構造
毛根の構造
上図に示す毛根の構造の通り、毛根には毛包が髪の毛を包み込むように存在し、
髪の毛を育てる、いわゆる育毛において、とても重要な役割をする部分です。
元気の良い毛根の根元は、麺棒の先端のように球状になっており毛球と呼ばれています。
この毛球の中には毛母細胞が詰まっており、髪の毛も毛包もこの毛母細胞から造られます。
毛母細胞の中心部には毛乳頭と呼ばれる組織があり、毛乳頭が毛細血管を通じて育毛に必要な栄養分や酵素を受け取ることにより、
毛母細胞の細胞分裂を引き起こし、分裂した細胞が角質化することにより、髪の毛になります。
この育毛活動は24時間休むことなく続けられます。
また、一般的に、毛根は深いほど太くて強い髪の毛が成長します。
毛根が浅いと、元気な髪の毛には育ちにくく、若くして抜けてしまう異常脱毛を引き起こしやすくなります。
さらに、毛根にある、毛包、毛球、毛母細胞、毛乳頭はいずれも発毛・育毛にとって重要な役割を果たします。
老廃物や整髪料により不潔になったりストレスなどによって障害を受けると、毛細血管の血流が不足し、
毛根の発毛あるいは育毛という機能が不十分になり脱毛へと発展して行きます。
髪の毛の構造
髪の毛の断面構造
上図は、髪の毛の断面構造を示したものです。、
外側からキューティクル(毛小皮)、コルテックス(毛皮質)、メデュラ(毛髄質)の三層構造になっています。
それぞれ、以下のような機能を持っています。
キューティクル(毛小皮)
髪の毛の断面構造の最も外側にあり、細かなウロコ状の硬い無色透明な物質であり、コルテックスを保護しています。
このため、キューティクルに損傷が発生すると、コルテックスは簡単に損傷してしまいます。
髪が健康か傷んでいるかはキューティクルの状態で判断できます。
美しい髪の毛を維持するためには細心のケアによりキューティクルを損傷しないようにする必要があります。
コルテックス(毛皮質)
毛髪の 90% 程度を占めている層で、繊維状になっており髪の毛の強度を保っています。
コルテックスは、多くのメラニン色素を含み、このメラニン色素の量の差は、髪の毛の色の違いとなって現れます。
また、コルテックスは、薬剤の影響を受けやすいので、ヘアカラーやパーマと関連性のある層です。
メデュラ(毛髄質)
髪の毛の断面構造中心部に位置し、太い髪の毛にはメデュラが多く含まれています。
メデュラ機能はまだ充分に解明されていませんが、色素や脂肪が含まれ、髪の毛を保持機能があります。
なお、新生児の毛にはメデュラはほとんどありません。