永久脱毛処理方法の比較
女性ばかりではなく男性もムダ毛処理に悩み、ムダ毛処理の煩わしさから開放されたいけれでも、
どの脱毛方法が安全であり、痛みを伴わず、しかも経済的に永久脱毛できるのか、
という疑問を持たれている方のため、医療機関やエステサロンで行われている永久脱毛から、
家庭でできる永久脱毛方法まで、わかりやすく比較してご紹介しましょう。
米国電気脱毛協会では、永久脱毛とは、『脱毛処理後一ヶ月経過時点における毛の再生率が20%以下』と定義されていますが、
クリニックなどでいう永久脱毛は、この定義より少し長めに設定されていることが多いようです。
しかし、永久脱毛の定義に決まりはなく、クリニックやエステサロンにより異なりますので注意が必要です。
毛根と髪の毛の構造に示した通り、
体毛は髪の毛と同様、毛根の先には毛乳頭があります。
そして、
髪の毛のヘアサイクル(毛周期)で解説した通り、
毛乳頭が毛細血管を通じて栄養分や酵素を受け取ることにより、
体毛も髪の毛と同じようなヘアサイクルで、成長期 → 退行期 → 休止期 → 脱毛を繰り返しています。
このため、永久脱毛を行うためには、毛乳頭を弱らせたり破壊したりすることにより、
ヘアサイクルを作り出している毛乳頭の機能を退化させるかあるいは停止する必要があります。
体毛を抜いたり、あるいは溶かしたりするワックスやクリームが何種類も発売されていますが、
これらのワックスやクリームを使用しても毛乳頭は残っていますので、体毛はすぐに成長して来るのです。
永久脱毛のポイントは、毛乳頭にどのようにしてダメージを与え、弱らせたり破壊したりするかということです。
どの方法も電気あるいは光を使用して、毛乳頭を含む毛根を局所的に加熱することにより、毛乳頭にダメージを与えます。
しかし、脱毛器の方式により毛乳頭に与えるダメージの大きさが異なるため、必要な脱毛器の使用回数や、
脱毛時の痛さ、あるいはその後の炎症の危険性のレベルも異なります。
日本で行われている永久脱毛方法の種類としては、以下のような方法があります。
電気脱毛
図1 電気脱毛の方法
電気脱毛の歴史は古く、1875年に米国で逆さまつげの治療に利用されたのが最初と言われていますので、130年以上の歴史があります。
図1に示す通り、ニードルと呼ばれる針を毛穴一つ一つに差し込み、電流を流すことで毛根部を破壊することにより、永久脱毛を行うもので、
代表的な処理方法として以下の2つの方法があります。
- 直流電流を流し、電気分解により水酸化ナトリウムを発生させて毛根部を破壊する処理方法。
- 高周波電流を流して、電気抵抗で発生する熱により毛根部を破壊する処理方法。
厚生労働省の通達によれば、『電気脱毛は保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為であり
医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反する(医政医発第105号 平成13年11月8日)』ということですので、
正式には医師免許の無いエステティックサロンで電気脱毛を施術することはできません。
ただ、電気脱毛は施術者のスキルに依存する所が大きく、医師・エステの違いよりも、経験によるスキルの違いに依存する所が大きいようです。
近年、日本医学脱毛学会では、医師か看護婦であることを前提とした認定脱毛士制度を設け、技術レベルの向上に努めていますが、
エステティックサロンの反発も大きいようです。
電気脱毛を受けようという方は、ある程度実績のある所で施術を受けるのが良いでしょう。
電気脱毛は体毛1本ごとに処理しますので、確実に毛乳頭にダメージを与えることはできますが、
後述するレーザー脱毛やフラッシュ脱毛と比べれば、時間がかかり、料金も高額になります。
特に、エステティックサロンでは、上述の通り医療行為を行えないため、毛乳頭にダメージを抑制するため、
高周波出力を制限しており、さらに料金が高額になる要因にもなっていると思われます。
電気脱毛のもう一つの弱点は、かなりの痛みを伴う点です。
レーザー脱毛器も多少はチクッとした痛みがありますが、電気脱毛の比ではありません。
確実に毛乳頭にダメージを与えることができる分痛いと考え、ある程度覚悟しておく必要があります。
脱毛士のスキルレベルにより痛みの程度も異なりますので、事前に口コミ情報には注意しておきましょう。
なお、医療機関であれば麻酔を使うこともできますので、どうしても痛みが気になる方は相談してみてください。
前述の通り、電気脱毛は一瞬にして確実に毛乳頭にダメージを与えますので、その分だけ皮膚への負担も大きくなります。
個人差はありますが、しばらくは毛穴の中で処理されたた毛根が黒く見えたり、皮膚が赤身を帯びたりしますが、通常は 2週間~1ヶ月程度で落ち着きます。
レーザー脱毛
レーザー脱毛は、1996年に米国でのルビーレーザーによる脱毛の成功をベースに、
FDA(米国食品医薬品局)が販売を認可したため、レーザー脱毛器が一気に普及しました。
レーザー脱毛器として使用されるレーザーには、ルビーレーザー(波長:694 nm)、
アレキサンドライトレーザー(波長:755 nm)、ダイオードレーザー(波長:800nm前後)、YAGレーザー(波長:1064 nm)
があります。
図2に各レーザーの波長を示しますが、可視光の赤色から、赤外線に及ぶ領域のレーザーになります。
これらのレーザー光は、表皮や真皮には吸収されませんが、
メラニン色素には吸収されますので、メラニン色素を大量に含む毛根部がレーザー光を吸収することにより局所的に発熱し、
毛乳頭にダメージを与える方法です。
前述の厚生労働省の通達(医政医発第105号 平成13年11月8日)は、レーザー脱毛にも適用されますので、
正式には医師免許の無いエステティックサロンでレーザー脱毛を施術することはできません。
しかし、この通達に対するエステティック業界の反発も大きくく完全には規制されていないため、
医療機関でのレーザー脱毛を『医療レーザー脱毛』と呼ぶこともあります。
ただし、毛根部がレーザー光を十分に吸収するのはヘアサイクル(毛周期)の成長期のみです。
退行期や休止期にある毛根部にはダメージを与えられませんので、ヘアサイクル(毛周期)を考慮し、
比較的ヘアサイクル(毛周期)が長い体毛の場合には2~3ヶ月ごと、
ヘアサイクル(毛周期)が短い顔ヒゲの場合には1ヶ月ごとの周期でレーザー脱毛を施すのが良いでしょう。
個人差がありますが、レーザー脱毛を1回施すと、体毛は約20%程度薄くなると言われています。
このため、80%以上の体毛を除去したい場合には 8回程度、90%以上体毛を除去したい場合には 11回程度、レーザー脱毛を施す必要があります。
電気脱毛に比較すると、レーザー脱毛の施術時間は大幅に短縮され、また痛みもある程度軽減されます。
しかし、痛みが軽減されると言っても、初回は肌を焼かれるような激痛と感じる方も多いですので、
ある程度の痛みは覚悟しておいた方が良いでしょう。
ただ、痛みは施術後しばらくすると消えますし、2回目、3回目になる程脱毛が進みますので、痛みも弱くなってきます。
前述の通り、レーザー脱毛はメラニン色素がレーザー光を吸収して発熱するという原理ですので、
日焼けしてメラニン色素が発生している状態や、シミやホクロがあるとレーザー脱毛を施すことができませんので、ご注意下さい。
図2 レーザー脱毛器およびフラッシュ脱毛器用光源波長と太陽光波長の比較
(スキンケア関連関連[6])
フラッシュ脱毛(IPL脱毛)
フラッシュ脱毛は、その光の特性からIPL脱毛とも呼ばれます。
IPL脱毛の IPL とは Intense(強烈な)、 Pulse(周期的な)、および Light(光)を意味します。
周期的に強烈な光を照射することにより、黒い毛根が光を吸収するため加熱され、毛乳頭のタンパク質にダメージを与えるというメカニズムです。
フラッシュ脱毛(IPL脱毛)に使用される光の波長は、380nm~1,200nmの可視光線・赤外線領域ですので、レーザー脱毛と同様、毛根以外の部分では、肌を透過します。
レーザー脱毛に比較して光の強度が弱いため、レーザー脱毛のような痛みや肌のトラブルは殆ど無く、IPLを照射されている部分が温かく感じる程度です。
その反面、永久脱毛効果はレーザー脱毛より弱いので、レーザー脱毛より多くの回数フラッシュ脱毛を施す必要があります。
家庭で永久脱毛対策ができるお勧めフラッシュ脱毛器(IPL脱毛器)
フラッシュ脱毛(IPL脱毛)は、光強度が弱いのでエステティックサロンでも受けることができます。
しかし、全身脱毛となると20万円~40万円程度の費用は必要でしょう。
しかも、前述の通り、レーザー脱毛よりも多くの回数フラッシュ脱毛を施す必要がありますので、
エステティックサロンで十分な脱毛効果が得られるのかどうかも不安な所でしょう。
また、エステティックサロンの脱毛器は、複数の人が使用しますので、十分にメンテナンスをしないと雑菌が繁殖している可能性もあります。
このように考えると、フラッシュ脱毛器(IPL脱毛器)を購入して、フラッシュ脱毛を家庭で施すのが最も確実で、安心できる永久脱毛対策だとも言えます。
最近、人気の高いフラッシュ脱毛器(IPL脱毛器)をご紹介しましょう。
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